留美子のひとり鉄道旅(33)

乗り納め、寝台はやぶさ号と、
     韓国・鉄道の旅を満喫
   〜KRパス(コリアレールパス)の紹介も〜


 東京駅と熊本駅をむすぶ寝台特急はやぶさ号(大分までの富士号が併結で運行している)が、今年2009年3月のダイヤ改正で廃止されてしまうというニュースがあったのは2008年の12月はじめの頃でした。
 このニュースの後であれば、乗り納めにと、1編成に1両しかない人気のB寝台個室(ソロ)は満席になったかもしれません。幸い、私は、1ヶ月前の11月下旬に予約を入れ、今回はじめてソロをとることができました。
 もっとも、満席になるように埋まるのであれば廃止になどなるわけはなく、私が帰省に使う年末・年始や夏休み以外の時期はガラガラだということらしいです(車掌さんの説明による)。
 でも、私にとってはやっととれたソロのきっぷ。
 記念に、ソロの入口で写真を撮りました。

 私が確保したのは、第1希望通り、2階の個室。寝台列車を紹介する鉄道関係の雑誌によると、2階の方がややゆったりしているということと、車窓からの眺めが2階の方がいいだろうということで、1ヶ月前の発売日に2階個室を指定したら、あっけなくとれてしまいました。
 まだ乗ってきていないとき、1階の個室ものぞいてみました。ベッドではないところは1階の方が天井が高く、かがまなくても頭がつかえることはありません。でも、室内幅は、2階の方がやや広いようです。
 東京駅は18時3分の出発。通勤客がホームに溢れているのを尻目に、駅弁と小さなワインでゆったりとした「旅気分」で、なんとなく優越感を感じるひとときです。
 車窓を流れる夜の灯りをぼんやりと眺めながら、そのうちにうとうと。
「あっ、いけない。メイクしたままだったら肌が荒れちゃう」・・・メイクを落として眠りにつきました。


KRパス(コリアレールパス)

 旅行関係の掲示板などで、「KRパス(コリアレールパス)」を購入したり使うにはどうすればいいの?という書き込みを見かけます。私が実際に使ってきたので、どういうものかを書いておきます。韓国旅行の参考にどうぞ。
 KRパス(コリアレールパス)というのは、韓国国内の鉄道が5日間(7日間用もある)、KTX(新幹線)や特急セマウル号も含めて、自由席はもちろん指定席も乗り放題になるというパスです。外国人向けのパスで、韓国人はこのような優遇されたパスは購入できません(同様に、ジャパンレールパスを日本人が購入できないのと同じ)。
 上のチケットの写真の右側がKRパス。前もって日本で購入しなければならないのですが、その時点では、いわゆる引換証にあたるクーポン券が渡されます。価格は12940円(5日間用)。このクーポン券を、ソウル駅だとか釜山駅など、主要な駅の担当窓口(インフォメーションで聞けば教えてくれる)に持っていくと、写真のようなパスが渡されるというわけです。ちなみに指定席をとる場合には、このパスをきっぷの販売窓口に持っていくと指定席のきっぷを発券してもらえます。
 ここで、すごくトクする話をしておきます。ただ、東京などに住む人にとっては、博多まで行かなければなりませんので、日本国内の交通費がかかるためトクにはならないのですが、九州に住む人にとっては、イチオシのおおすめ商品を紹介します。
 JR九州が運行し発行しているものなのですが(九州出身の私としてはJR九州を応援しています)、「コリアレール&ビートルパス」というのがそれ。JR九州が、ビートル号というジェットフォイルの高速船を、博多港と釜山港の間に運行しています。1日に5〜8本程度出発していますから、けっこう便利です。約3時間で釜山港につきます。海面よりやや浮いて走行するため波の影響が少なくあまり揺れません。さて、このビートル号の料金は、片道13000円、往復だと24000円なのですが、ビートル号での往復とKRパスがセットになって、なんと28000円なのです(5日間用、7日間用だと4000円プラス)。ということは、KRパスの料金が4000円という計算になり、単体で購入するときの12940円と比べて、1/3以下という、なんともコストパフォーマンスが高いチケットがあるのです。なんてったって、このチケットがイチオシですねえ。
 釜山からソウルまでは、KTXという新幹線で2時間40分。もうこれだけでモトをとってしまうのですが、当然にも帰りもあるわけで、ソウルに行くだけで他に乗らなくても断然オトク。もっとも、ソウルまでの往復の航空券が28000円以内であれば、そちらの方が安くなるわけですが...航空機よりも鉄道の旅の方がずっと楽しいですよ。KTXには食堂車はありませんが、日本でいう在来線特急にあたるセマウル号には、日本ではもう見かけなくなった食堂車が連結されています。さらに、セマウル号は座席がゆったりしていて、一般室という普通車でも、日本の特急のグリーン車なみの快適さです。セマウル号に乗ってあちらこちらと出かけるのも、これもまた韓国の鉄道を楽しめます。
 ということで、「コリアレール&ビートルパス」をイチオシとしておすすめします(ただし九州在住でないとトクにならないかもしれませんが)。問いあわせは予約は、JR九州旅行まで。


連結部に注目。連結部に台車があり、そこに車輪を配しています。つまり2両にまたがって車輪が使用されているということ。フランスが開発したTGVの特徴で、これを連接車というようです。

 翌朝、博多には10時10分の到着。時刻ぴったり予定通りの到着です。ホントは、私の実家がある終点の熊本まで乗っていきたいのだけど、今回は韓国に旅行することもあって、後ろ髪を引かれる思いで博多で降りることにしました。これでブルートレインは、少なくとも、九州行きとしては乗り納めです。
 この日は博多駅近くのホテルで1泊。夜まではちょっと時間もあるため、佐賀県の唐津にある名護屋城跡を見学することにしました。名護屋城は、豊臣秀吉が朝鮮侵略を行うときの日本側の拠点となる城としてつくられました。韓国に旅することもあって、ちょっとばかり、韓国関係の歴史を勉強しておこうというわけで、半日を使って行ってきたのです。
 翌日、博多港を9時に出港し、釜山港には12時頃到着するビートル号に乗船します。
 前もって、東京からJR九州旅行会社に電話してビートル号の予約をとります。国際航路ですから、もちろんパスポート番号などが必要。あとは、予約番号を控えて、博多駅に着いてから駅構内のJR九州旅行の窓口に行ってチケットを購入するという手続きで「コリアレール&ビートルパス」というおトクなきっぷを購入することができるのです。予約番号だけで、チケットを郵送してもらわなくてもすむというのが簡便でいいなと思います。
 ビートル号で釜山港に着き、入国審査やらウォンへの両替やらで30分ぐらいかかります。2008年の12月は、ウォンがたいへん安くなって(逆に円高)、だから韓国旅行を思い立ったのですが...100円で1400ウォンに両替できました。3年前に行ったときは、100円で800ウォンぐらいでしたので、半分とまでは行かなくてもそれに近いぐらいのウォン安。おかげで、韓国ではお金の使いでがありました。金融恐慌以来、日本国内もたいへんな不況を迎えているのですが、韓国旅行する日本人の多いこと多いこと。ビートル号はほぼ満席。ウォン安の今こそ韓国旅行だ!!と考えている日本人が多かったのでしょうね。
 派遣切りのニュースに心を痛める日々なのですが、一方では、大賑わいの韓国旅行客。なんともアンバランスな光景に、一抹のやりきれなさも感じたのです。

韓国のレール幅は在来線でも標準軌。日本の新幹線と同じ幅だということ。したがって車両幅も日本の列車よりやや広くなっています。その幅で横4席ですから実にゆったりとしていて、普通車でも(一般室といっている)日本のグリーン車並みの快適さがありました。ただしそれは在来線の話。KTXは高速を出すためか車幅を狭くしていて、日本の新幹線より窮屈な感じがしました。

(上写真↑) ビートル号、博多港と釜山港を結んでいます。
(右写真→) ビートル号の船内。使われている座席が、JR九州の特急車両で使われている座席とそっくり。テーブルなどを木でしつらえるのがJR九州のコンセプトのようです。

釜山(プサン)駅  (上) →
慶州(キョンジュ)駅(下) →



 釜山は釜山港という国際港を擁する港町。人口360万人という押しも押されぬ大都会で、ソウルにつぐ韓国第2の都市です。
 博多港から、JR九州が運営するジェットフォイル船のビートル号が、毎日5〜7便という頻繁さで往復しています。約3時間の船旅です。海面からやや浮いて走るため、波の影響が少なく、それほど揺れません。空を飛ぶ航空機とちがって荷物検査はそれほど厳しくなく(X線装置は通しますが)荷物は持って乗船するシステムです。
 私は九州の出身ということもあり、博多から韓国に渡るという方法で、こりまで2回訪韓しました。
 釜山からはソウル駅に向けて高速鉄道KTXが走っています。釜山駅はガラス張りのなかなか瀟洒な現代的なフォルムをしていました。
 JR九州の旅行会社で発売している「コリアレール&ビートルパス」というきっぷを購入すると、韓国国内の鉄道がKTXも含めて乗り放題になるというたいへんおトクなチケットで、これを使って、韓国の鉄道を堪能してきたのです。
 一方、慶州は世界遺産がある新羅時代の古都。人口も27万人という適度なサイズの都市で、駅舎も古都を思わせる風情がありました。ちょっとばかり奈良駅に似ているかもしれません。
 ソウルから慶州駅まで、KTXを使わないで行くとしたら、セマウル号という日本の特急にあたる列車で行くことになります。約5時間。普通車(一般室)でも日本のグリーン車並みのゆったりさで、実に快適でした。