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留美子のひとり鉄道旅(25)
鉄道の日 乗り放題きっぷ
でゆくローカル線の旅
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太平洋側の岐阜と、日本海側・北陸の富山とをむすぶ重要な路線が高山本線です。もちろん、高山市は古都の家並みが残っているところとしても有名。
ところが、3年前、台風による洪水で路床が崩壊し、高山本線は、飛騨古川と猪谷の間が不通となり、この区間はバス代行となっていました。復旧し全面通行ができるようになることが、沿線住民の悲願でもあったようです。そして、今年(2007年)の9月8日、高山本線は全通したのでした。
じゃあ、この際、ぜひ乗ってみたいと思ってしまうじゃないですか。タイミングよく、「鉄道の日記念JR全線乗り放題パス」が、9月29日〜10月14日の間に設定され売り出されたので、さっそく購入して出かけることにしました。
期間内のうちの3日分で9180円。1日につき3060円ですから、青春18きっぷの1日2300円よりは高いのですが、期間も短いし1万円を切る価格とあって、それでもすごくお得なきっぷだと思います。
普通列車しか乗れない(快速もOK)ということを逆に生かし、じゃあ、この際、ローカル線を味わっちゃいましょう。
夏休み期間中ではないので、土・日しか休みはとれません。2日で富山までローカル線で行くとなるとなかなか時間的にはたいへんです。そこで、金曜日の夜、23時10分に発車する快速「ムーンライトながら」・大垣行きに乗り込むことにしました。この列車は快速列車ですので「乗り放題パス」が使えます。ただ全車指定ですから、510円を出して指定席を確保することは必要です。この列車の指定席は、青春18きっぷが使える期間中は、指定券を確保するのがたいへんに難しいといわれています。1ヶ月前の発売日に売り切れてしまうらしく、マニアの間ではプラチナチケットでもあるようです。ただ、今回の「鉄道の日パス」はそれほど知られていないこともあって、1週間前でも窓際の席が確保できました。ただし、当日の状況は満席だとのことで、プラチナチケットとはいかなくてもシルバーチケットぐらいの価値はあるのでしょう。ちなみに、「ムーンライトながら」は、JR東海所属の比較的新しい特急電車の車両が使われていて、リクライニングもなかなかよく、これが特急券なしで乗れるのだからなかなかグッドです。
翌日早朝、岐阜で降ります。10分程度の接続で高山本線のディーゼルカーに乗り込むことができます。使用車両は国鉄時代からのディーゼルカーで、電車とちがって、ブィーンという鈍いディーゼル音を響かせながら、やや鈍足的に加速していくのが懐かしく感じられます。これが、あのクリーム色と赤の国鉄塗色になっていたら、鉄道マニアがとびついてくるだろうと思ってしました。
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早朝のこのディーゼルカーは、岐阜発高山行き。途中の美濃太田止まりの列車はそれなりの本数があるのですが、高山まで直通する列車となると数はぐっと減ってきます。
富山まで直通する列車は普通列車にはありません。特急「ワイドビューひだ」だと直通の列車もある程度あるようですが、今回は快適よりも「ローカル」の楽しみを味わうのが目的ですから、乗り換えの不便もまた楽しみのひとつだと割り切っちゃうわ。
高山からは、同じデザインのディーゼルカーで「猪谷」ゆきが20分ほどの接続で出ています。「乗り放題きっぷ」組がけっこういるようです。地元の生活者よりも多そうな気配でした。でも、通学の生徒も乗り込んでいます。この日は土曜日なのですが、土曜日登校の学校も多いのかしらん。
乗り換え時間を利用して、高山駅名物の「ほお葉味噌弁当」を朝食代わりに購入しました。弁当箱の下についているヒモを引っ張ると、けっこう熱く温められるというホカホカ指向の弁当です。飛騨牛に味噌の味付けのソース、これがなんとも美味しいお弁当で、こういうご当地の駅弁を食べることができるというのも旅の楽しみです。特急だと車内販売でこの弁当を売っているのでしょうけれど、やはり当地の売店で買うというのもオツです。乗り換え、乗り換えで不便なだけではなく、こういった「買い物」ができるというローカル線普通列車の味わいは、快適さとは別の楽しさなのだと思います。
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高山から猪谷駅まで、約1時間。ホームに、JR東海の普通列車が滑り込むと、こんどはちょっと新しい車両が、滑り込んだホームの先に停まっています。猪谷は、JR東海とJR西日本の境界駅なのです。こんどはJR西日本の列車で行くことになるわけです。
なんで、高山から富山まで直通しないの?JR会社の区分って、あんたたちの勝手な都合でしょ。旅客は別に「猪谷」で降りてしまうってわけじゃないのよ。そりゃ、分割民営化されたJRのメリットもあるでしょうよ。でも、人為的に勝手に分割されても不便だわ。ヨーロッパでは国鉄として走っている国も多いのよ。かりに民営化されたとしても分割まではしていないよ。ドイツのDBは民間会社みたいだけれど、ドイツ全土がDBよ。フランスやスペインは今でも国鉄だし。私は、天の邪鬼かもしれないけれど、今でも、国鉄の分割民営化には反対。JRは国鉄として残っていくべきです。そして、赤字路線は税金を投入してでも「生活の足」として国家が守るべきです。
ちなみに、郵政の民営化もよくないと思っています。小泉路線ハンターイ(笑)
赤字だろうと、国民の生活にかかわる分野は、これを民間にゆだねるのではなく、ユニバーサルサービスとして、国が責任をもって行うべきです。
鉄道や郵便は赤字だから、その地方を切り捨てていいというものではないはず。なんでも「民営」がいいと思っている人たちへ考えてもらいたいこと。国民の生活に密接にかかわること、貧富にかかわらず享受しなければならないことは、国の責任とすべきではないでしょうか。民間バンザイなんて言っていたら、そのうち、医療保険も民間会社になってしまうよ。アメリカでは、貧しい人は、民間会社が売り出す医療保険に入ることが難しく、だから、病気になっても病院に行けない人がたくさんいるんです。日本は公的な保険が曲がりなりにもあります(3割は医療費を払う必要があるけど・・・・ヨーロッパでは無料の国もあるんです)。今、民営化の問題点をしっかりと訴えていかないと、弱者が切り捨てられてしまうことになってしまいますよ。
そりゃそうと、猪谷から富山ゆき、JR西日本のディーゼルカーは新しい車両でした。JRになってからの制作でしょう。スピードや加速力は、国鉄時代の旧型のディーゼルカーよりいいようです。
※このページのあとは、「(27)短いローカル、氷見線・万葉線の旅」に続きます