留美子、「プティシャトー」に行く
現在、プティシャトーは閉店となりましたが、後継のお店として「クラブシャトー」が開店しています.このページの下部に、そのお店のHPへのリンクがあります.
テレビでよく見かけるニューハーフたち。そして、そのニューハーフの方々が繰りひろげる艶やかなショーの数々。
こういったニューハーフのショーを見たり、とても美しいニューハーフの方と会話を楽しむには、いわゆるニューハーフクラブといわれているショー付きのクラブに行く必要がある。
※1枚目の写真は六本木交差点にて(後ろは有名な喫茶店アマンド)
こういったニューハーフクラブは、最近では少しずつ増えてきたとはいえ、地方ではなかなか見ることができないものだ。地方でも、単発的に、ホテルのディナーショーとして「ニューハーフショー」が催されることはあるが常時というわけではない。
札幌、仙台、名古屋、広島、福岡など、ある程度の大都市だと、こういったニューハーフクラブは存在するのだが、どうしても、東京・大阪の圧巻ぶりにはかなわない。
私(=宮崎留美子)も、大学時代、札幌で、この手のニューハーフクラブである「ゴールデンK」でアルバイトしていたことはあるのだが、東京の店と比べるとどうしても見劣りするのは否めない。
東京のクラブは、やはり豪華で、ニューハーフさんの美しさも群を抜いている。とくに、今回、私が訪れた「プティシャトー」さんは老舗中の老舗。1969年に開店だというから、すでに30年を超えている。浮き沈みの激しい夜の商売で、これだけの年数を重ねているということは、やはりそのお店の内容の高さを表しているのかもしれない。ちなみに、このプティシャトーさんのホームページと私のホームページは相互リンクの関係になっている。※上から2枚目の写真で私と2人で写っているのがエルナさん
大学時代、札幌のお店でアルバイトしていたものの、お客としてこの手のお店に行ったことはない。東京方面で勤務するようになってからも一度も行ったことがなかった。
ひとつには、料金が高いというイメージがある。そして、やはり、宮崎留美子という女モードでは行きにくいということがあった。誤解しては困るのだが、ニューハーフのショーなどには、お客として女性が行かないということではない。むしろ逆だ。ホテルのニューハーフショー付きのディナーでは、中年のオバサンパワー全開といった感じでもあるし、ニューハーフの子に声援を贈ったり「おひねり(プレゼントのお金のこと)」を差し出したりのノリは、こういったオバサン連中だ。
※このページの上から3枚目の写真で3人で写っている写真のうち、真ん中に写っているのが染谷ママ、左がマキさん(マキさんについては、私のホームページのリンク集から、個人のホームページにリンクしています) プティシャトーのような一流どころのニューハーフクラブだと、オバサンたちは、はとバスツアー(はとバスは東京の有名な観光専門のバス)として来ることがあるようだ。一般客としてやってきて、お気に入りの子を指名したりするとなると料金はそれなりに高くなり、このような遊び方は、ある程度のお金に余裕がある男性側か、もしくは、銀座あたりのホステスさんが、自分の店がひけた後に遊びにくるとかのパターンになるみたいだ。 ただし、プティシャトーさんは、早い時間帯(といっても午後9時〜12時、ニューハーフクラブはこの時間帯は早いうちなのだ)に、1万円以下の固定の低料金でサービスしているので、一度行ってみたいという方は、この時間で楽しむといいかもしれない。
どうしても最初はこういう店には入りづらいという方については、私(宮崎留美子)がお店の方に連絡をとり案内してあげることは可能だ(ただし、私の分の料金を負担していただくということで)。※具体的にはメールで相談を受けます
私のホームページを読んでプティシャトーに行かれた方は、「宮崎留美子のホームページを見て来てみました」と言ってみると、話すきっかけはできるかもしれない。なお、この時間帯の料金の詳細は、プティシャトーのホームページをみてほしい。このページの下の方にリンクを設けている。
プティシャトーさんといえば、私が女性の姿をすることを始めて何年かたったとき、雑誌のグラビアページに、このお店に関しての記事と写真が載っており、そこに写っている人があまりにも美しく、そして女性そのものであったことを覚えている。「こんな人になりたい」と若い私の心は強く揺さぶられたものだった。ずっと前から、その名前だけは知っていた、老舗中の老舗、それがプティシャトーだったのだ。
老舗だけに、このお店から輩出した有名人も数多い。普通の人たちにも知られている方をあげれば、ニューハーフの言葉はこの人から始まったという「松原留美子」さん、そして、片岡鶴太郎とともに「夜明けのシンデレラ」という映画で主演した「矢木沢まり」さんが、このお店で働いていたとは、今回初めて知ったことでもあった。現在では「エルナさん」も有名人のひとりである。
以下のコメントを、プティシャトーのホームページ担当者の方からいただいています。プティシャトーに行ってみたいという方がいらっしゃれば、私の方からも紹介メールを出させていただきますので、お気軽に私までご相談下さい。
********************** もし興味がある方がいれば前もって教えていただけたら安心して楽しめるように手配させて頂きます。
宮崎さんのHPを見て来た方に残念な思いをさせないようにしたいと思っています。
さて、訪問当日のことについて書き進めてみよう。
金曜日の午後9時半ごろだったろうか、六本木にあるこのお店についた。9時半という時間帯では、お客はまだ1組しかいなかった。私とエスコート役の男性の2人で行ったのだが、お店に着くと「宮崎留美子さんですね」と言われた。事前にプティシャトーのホームページ担当者にメールで連絡してあったためか、私のことを見てすぐわかったようだった。
プティシャトーさんと私のホームページとが相互リンクの関係にあるからかどうかはわからないが、なかなか重厚なニューハーフホステスさんのもてなしを受けることができた。
席について最初に、エルナさんというご自分でも音楽のライブをなさっておられる方で、知る人ぞ知るのちょっとした有名人なのだが、この方が私たちについてくれた。エルナさんと私とはメールを交換した関係でもある。さらにこのあとに、プティシャトーの染谷ママが来てくれ、また、W大在学中からお店に出ていたという、このお店のベテランのひとりマキさんや、ショータイムのときに日本舞踊風のショーをされたこれまたベテランのホステスさんなどもついてくれた。なかなか豪勢なホステスさんの陣容だったようで、お店の方には感謝している。お店のことを知る重厚な方々であったためか、裏話も含めて、いろいろとこの世界の詳しいお話しをうかがうことができて幸いだった。
2時間程度、いろいろとお話しもうかがい楽しんだ頃、いよいよショータイムが始まった。豪華絢爛、艶やか、もちろん、ショーに出ておられる方が「生物学的には男性だ」などとはとても思われない方々ばかりだった。バストを出しての踊りもいくらかはあったのだが、このページに掲載する写真としては勘弁してもらいたい(私のホームページはアダルト系ではない方針ですから)。
12時を過ぎて深夜になったころ、この日の第1回目のショーは終わった。
このあとお店を出て、心地よい気持ちで、深夜の六本木を後にすることになった。
プティシャトーのニューハーフの方々とお話していて、これまでに私たちが理解していたこととややちがう点を感じたことがあった。こうしたちがいが何に由来することなのか、今少しの考察が必要になろう。
それは、ニューハーフも含めたMTFトランスジェンダーの性対象(sexual orientation)のことだ。MTFトランスジェンダーというのは、性自認(gender identity)が生物学的な性としての男性と一致せず「女性でありたい、女性としての生活をしたい」と望む者をいうことになっている。したがって、性の対象は一義的ではなく、MTFの場合には、ことによると半数は女性を対象に考えているともいわれる。
ところが、プティシャトーでお話ししたニューハーフの方々は、どうも「オトコが好きだ」という方がほとんどではないかと思われるのだ。ニューハーフをやめて普通の仕事に就いている人もいるのだが、こういう人に対して「普通のホモセクシュアルになった」と表現しているのを聞いて、私たちがけっこう厳密に峻別していたホモセクシュアルとトランスジェンダーとの垣根も、この世界の人たちの会話としては、それほどの峻別がなされているとも思われないのだった。 プティシャトーのホームページのなかに「ここだけの話」というコーナーがある。そのなかのエルナさんが語っていた内容に次のようなことがあった。
1.男が好き、だから女になる。
2.女になりたい、だから男が好きになる又は男が必要
私を含めて、ジェンダー論を研究している人たちの間では、このことがらは、男女は対であるのが当たり前であるという観念にとらわれている「ヘテロセクシズム」として受けとられるだろう。私たちが女になること(女のジェンダーでありたい)に男性が介在するとはかぎらないという主張がある。この点、プティシャトーのニューハーフの話を聞くかぎり、動機はいろいろであるにせよ、男性を求めるという傾向が、一般のトランスジェンダーより強いように感じた。
「性」というものは、もともとはっきりした境界などない、グラデーションなのだ。ものごとを二元的に考えることに理不尽さがあるのだと考えれば、それなりの説明にはなろう。また、ニューハーフの彼女たちは、日頃、男性を相手として仕事しているという環境が、夜の接客業ではない私たちとの間に、一種の「意識の相違」が拡大される結果をもたらしたのかもしれないなと思った。クラブシャトーHP ←クリックするとクラブシャトーのホームページにリンクしています