留美子が訪れた世界遺産 (7)


自然遺産 グランド・キャニオン国立公園

(7)神の創造物と錯覚しかねないグランドキャニオン(アメリカ) 2006. 9.20up


 グランドキャニオンを見るベストタイムは?
 ズバリ、日の出のころか、日の入りのころ。
 あまりにも壮大すぎるため、どうしても遠くから眺めないと全体を展望することができない。そうすると、人間の視覚では、明るい昼間だと、平板な2次元のキャンバスに描かれた「模様」のように見えてしまうのだ。
 下の写真と見比べてほしい。左の写真は日の出のころ。一方、下の写真は午前11時頃に撮ったものである。

 日の出のときには、峡谷が立体的に見えている。朝焼けや夕焼けに染まる峡谷がなんともいえない。
 上の写真の場所は「マーサ・ポイント」というところで、グランドキャニオンを展望する絶好のポイントのひとつとされている。
 冬至を数日過ぎたころだったので、日の出は7時半すぎ。あまり早起きしなくてもいいのは冬の利点だが、そのかわりかなり寒い。皮の手袋をしていてもまだまだ寒い。もっと重装備でいくべきだったのだろうが、このあと、砂漠地帯などにも訪れる予定があったため、重装備で着込むのはこの日だけでよかったということもあって、防寒具の用意をしていかなかった。
 顔が凍えてしまっている。

 グランドキャニオンというDVDの紹介映画のワンシーンだ。
 アメリカの征服者であった白人が、西へ西へと探険していくなかで、はじめてグランドキャニオンを目にしたときの様子を再現したシーンだ。
 あまりもの壮大さに、神がつくりたもうた創造物としか思えなかったのだろう。絶句して「おお、神よ」と敬虔な気持ちになったようだ。
 私も、「こりゃ、神の創造物だという気持ちはわかるなあ」と思ってしまったぐらいだった。
 自然の造形として、こういう光景ができあがるという理屈はわかるのだが、とてもこの世の造形とは思えないほどだった。
 そういえば、火星なんかの造形も、グランドキャニオンに似ているのではないだろうか。