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今回は、チョー、ムカツク話をアップします。今日(2000年8月下旬)の話です。 考えただけでもムカツク...強姦の一歩手前までされたというか、痴漢されたといっていいのか、全く、気分が悪い話です。
いつもの新宿のお店で飲んで、東京都下に向かうJR線の最終電車に乗り、最寄りの駅で降りました。ここまでは、いつもながらのこと。
自宅に向かって歩いていき、数分たったころ、
「荷物、重くない?」
と、声をかけてきた男性がいました(サラリーマン風でちょっと飲んでいたみたい)。今日は、バッグやら化粧品やらと、いろいろと買い物をして大きめの袋を下げていたので、重く見えたのでしょう。その時点では、親切な男性なんだなあと思った私自身なのですが、今思うと、私の読みの浅さに自分で嫌になってしまいます。
親切な声かけは、それは、私を口説くきっかけをつくる口実にすぎなかったのです。
「ありがと。でも、だいじょうぶですよ」
と返事を返したのですが、その後も、私の横に並んでついてくるのです。おかしいなあと思ったので、
「ご自宅は、こちらの方なんですか」
と質問しました。
「この道でも帰れるよ。でも、とてもきれいですね」
−−−誉め言葉はウレシイけど、下心が見えているよ−−−自宅が近くなり、このままでは、自宅が、その男性にわかってしまいたいへんだ、ということで、私は立ち止まり、
「お気持ち、どうもありがとうございます。先にお帰り下さい」
と、丁重に、別れる示唆の言葉を言いました。すると、
「ちょっと、そのあたりの店で、飲まないか?」
と、今度はナンパの口調で口説いてきます。
「もう遅いですから」(午前1時半だよーっ)
と断るのですが、なかなか立ち去ろうとはしません。
以前、ストーカーみたいにつけられたことがあり、苦肉の対応策として、相手の誘いを受け容れて居酒屋さんにつきあってやったら、彼の変な欲望が収まったのか、その後はうまく対応できたということを思いだしたのです。今回も、最寄りの駅のさばにある居酒屋さんにつきあってあげれば、自宅からも離れることができ、結果として家を知られるようなこともなくなると考え、
「もう遅いですから、少しの時間だけですよ」
と、ナンパを受ける返事をしたのです。(結果としては、今回はうまくいかなかった)ここで、きびすを返して、駅の方に向かって歩くことになりました。ところが、彼は、居酒屋さんに入る様子でもなく、私に対してなんやらかんやら口説きの文句をのべまくって、そのあたりを歩くのです。それを軽くかわして聞いていると、突然、歩いている途中にあった駐車場のところに私を引っ張り込み、そして、私に抱きついてきたのです。
一方の手は、私の背中を抱き、もう一方の手で、私の脚をまさぐってきます。
「いやん、やめて下さい、困ります」
「許してください、勘弁してください」
「大きな声を出しますよ」
私の懇願を無視して、男性は、私の手にキスし、しゃぶってこようとするのです。抵抗するのですが、男性の強い力にはとても勝てません。駐車場に留まっている車を背にして、強い力で抱きしめてくるのです。私はバタバタともがくのですが、なかなか振り払うことができません。
「貴女の言うことはなんでも聞くから、ね、2人だけになるところへ行こう」
などと、突拍子もないことを言ってきました。男性は、すでに息づかいが荒くなって、もう完全に興奮状態。獣欲の塊といった状態です。私の懇願を理性的に受けとめる段階ではなくなっているのでしょう。自分の性欲を達成するためならなんでもありという状況です。
「何を馬鹿なことをおっしゃっているのですか、お願いですから離してください」
そして、なおも、私を押さえ胸や脚をまさぐってこようとする男性と、それに抵抗する私とのせめぎあいが続きました。自分の力ではどうにもならないと悟ったとき、今回の私の場合は一瞬ではあったのですが、抵抗する気力がフッとなくなっていくような心境も頭をよぎりました。
欲望で頭が一杯になっている男性は、紳士的なたたずまいもなにもあったものではないのですね。でも、こういう人が、会社で勤務しているときには、理知的な管理職として振る舞っているのでしょうね。
しかし、性欲で頭が一杯になっているだけに、私の抵抗に対しての状況判断には甘さあって、隙というものはけっこうあるものです。ちょっとした隙ができたときに、その場所を逃げ出しました。家々がたくさんある街中ですから、駐車場のような人目につきにくいところから離れることさえできれば、強引に腕力で引き戻すことまではできません。
自宅の方に行ってはまずいので、逆の方の明るい人通りのある場所に歩き、とにかく逃れるために、思いつきでコンビニに駆け込みました。
ここで、男性はようやく諦めたみたいで、さすがに、コンビニの中までは入ってこずに、しばらくは、入口付近でたたずんでいました。そのうちに興奮も収まってきたのか、また、欲望がいくらか薄らいできて冷静に考えられるようになったのか、しばらくの後には、その場所を立ち去っていったようでした。なんとか、危機脱出には成功しました。
ストッキングや服の上からとはいえ、まさぐられたときの気持ちの悪さ、そして、指や腕・脚をなめてきたときの男性の唾液が、まだ残っているような気がして気持ち悪くて、家に帰って、体の隅々までシャワーを浴びたのは言うまでもありません。今回の体験で、私はもう、ほとんど男性不信に陥ってしまいました。紳士然とした人が、いったん獣欲の虜になると、理性も何もかも吹っ飛んでしまって暴力的になり、相手のことなど少しも考えることなく、自分の欲望達成のみしか考えない身勝手さを見てしまったのです。そして、自分自身もが、この男性と同じ側にいることにすら嫌悪感を感じてしまうのです。
親切な声かけすらも、男性が女性にかける場合には、信じてかかってはいけないのかと、人間不信が生まれてきて、情けないやらムカツクやらで、全くグルーミーな気分になってしまいました。
トランスジェンダーであり、男性側の感覚が全くわからないというわけではない私であることと、すでに、ある程度の年齢になって、ものごとを総合的に判断できるようになっているということがあるので、今回のことも、それがトラウマになるようなことはないでしょう。しかし、男性の性欲についてほとんど理解していない小学生の女児が、私の体験と似たようなことを受けた場合、これは、心の中に深い傷を残すものだなと、今回ははっきりと認識しました。
強姦・痴漢の男性は身勝手な卑怯な人物だということは、普通の男性も、頭の中ではわかっているでしょう。しかし、実際にその場を体験し、恐さ・汚さ、そして、獣欲に取り憑かれた男性の暴力の前ではどうにもできないと、抵抗する気力が薄れていこうとする女性の側の感覚・・・こういったことが手に取るようにわかり得たというのも、私がトランスジェンダーだったことの副産物なのかもしれません。
もちろん、こういった男性ばかりであるとは思っていません。立派な方もたくさんいるとは思っていることを、最後に書き添えておきます。