No.95 アイランドキッスでミコノス島を考える
アイランドキッスでミコノス島を考える しばらく、政治がらみのことや堅い話が続いていたので、今回は気軽なエッセイを書いてみました
※ミコノス島のことについては、私のエッセイ「No.91 一般の人とマイノリティが共生する島、ミコノス島」もご参照ください。
←オードトワレ「アイランドキッス」、ミコノス島をイメージしてつくられたという
先日、オーデコロンを買いにいったとき、なにげなく見渡していたら、エスカーダの「アイランドキッス」というネーミングの商品が目に入った。コンセプトの説明を見ると、エーゲ海・ミコノス島の南国をイメージした香りだとのこと。ミコノス島は、今夏、行ってきたばかりだったので、興味を惹かれ、また、ちょっとすてきな香りだったこともあって、もともと買おうと思っていたグッチのエンヴィだけでなく、衝動買いで、アイランドキッスも買ってしまった。
ここでは、別に、アイランドキッスの話をするわけではない。ミコノス島を南国としてイメージしていることについて、ちょっと考察してみたい。
エーゲ海というと、どうも「南国」のイメージがあるようだ。そして、ミコノス島はエーゲ海の中心部、キクラデス諸島の代表的な島として、夏ともなると、ヨーロッパ中から人が集まってくる島となっている。
ミコノス島があるギリシアは、ヨーロッパの中では確かに南に位置するのだが、緯度でいうと北緯38度、日本の仙台と同じあたりに位置していて、南国とは言い難いはずだ。日本で仙台というと、どちらかというと北に位置し、暖かい地方というイメージはない。なのに、アイランドキッスでは、ミコノス島のような南国をイメージしたと書いてある。なぜだろうか。社会科の教員ぽく、ちょっと説明してみよう。
赤道あたりの熱帯で上昇気流となった暖かい大気が、中緯度地方(地中海のあたり)で下降し、そのあたりが、中緯度高圧帯となるらしい。下降気流のため、中緯度には高気圧帯が居座ることになる。気流が下降するときには大気の温度が上がる。山を越えた気流が下降したときにフェーン現象が起こるのも、この理由だ。高気圧なので降雨量は極端に少ない。
では日本だって中緯度ではないかと思うだろう。しかし、大陸(ここではユーラシア大陸)の東側に位置するところでは、モンスーン気候の影響が上回り、夏は高温多湿であるものの冬はけっこう寒いという特徴になる。東京や仙台はまさにこの特徴を持つ。一方、大陸の西側の中緯度高圧帯では、地中海性気候という特徴を持った気候が生ずる。これは、夏は、けっこう気温が上がり(日本と同じぐらい)、しかし、湿度は低い。だからカラッとしていて、日陰に入ると心地よい。そして、降雨量は極端に少なく、夏は、連日、雲ひとつない快晴が延々と続くということになる。私が行ってきたときも、ただの1度も雨が降らず、曇ることすらなかったぐらいだった。
←この写真だけだと、やはり、いかにも南国の島なんだなあというイメージになってしまう(ミコノス島、スーパーパラダイスビーチにて)
緯度から考えると、東京の方が南にあるわけで、日差しもわずかながらでも、東京の方が強いはずだ。ところが、実際の感覚では、ミコノス島も含めて、ギリシアの方が強く感じる。日焼けの度合いもギリシアの方が大きい。
東京は、夏、1日中晴れわたっているわけではなく、日が陰ったり、夕立が降ったり、強い日差しが1日中降りそそぐわけではない。こういった条件のちがいから、エーゲ海の島々は、緯度での気候区分以上に南国っぽい雰囲気を醸し出している。
白い砂(ただし、タイなどの熱帯のビーチとちがって、珊瑚のかけらからできた白砂ではない)、原色の花々、エーゲアンブルーと言われている海の色(沖縄や熱帯の海とは微妙に色がちがう)、白い壁に映えるブーゲンビリア。確かに「南国」っぽい雰囲気はある。だけど、やはり、冬はそこそこ寒い。東京よりは暖かいにしてもオーバーコートは必要らしい。ミコノス島は、冬は、宿泊施設やさまざまなお店はクローズするということ。晩春から初秋ぐらいまでの数ヶ月の「南国ビーチ」であるようだ。熱帯の常夏ビーチとは全くちがう。ところが、常夏のイメージを持ってしまう人もけっこういるとガイドブックには書いてあった。
フレグランスのアイランドキッスが、ミコノス島のような「南国のイメージ」などと謳うことなども、常夏のイメージという誤解を招かせる結果になっているのではないだろうか。
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しかし、ミコノス島やスーパーパラダイスビーチについての偏見も、かなりはなはだしいと思う。ホームページからいくつか拾ってくると、ゲイの人たちへの偏見・差別が目につく。
実態とはちがうのに、イメージだけで偏見をふくらましている。5つのそれぞれのホームページサイトから、偏見がふくらんでいる書き込みを転載したい。なお、赤字のコメントは私のものである。私が実際に見てきたものなので、はっきりと断言できることを書いている。
パラダイスビーチから東の岬を船で回るとスーパー・パラダイスビーチが(このビーチはヌーデストビーチだそうで、・・・みんなではないけど・・・ホモが一杯と聞いていたので行くのを止めたよ!。
別になーーんにも怖くないし、そこにゲイ(ホモセクシュアル)の人がいたとして、あなたは何の被害も受けないよ。
「地球の歩き方」に「ミコノス島にはヌーディストビーチ(全員が真っ裸がお約束のビーチ)がある」と書いていたためで、到着するやいなや真っ先にその場所を探し、どうやら船で行くらしいという情報のもと、船着き場に喜び勇んで出かけた。漁船のような船で行くのだが、その船頭さんが「ヌーディストビーチ、スーパー・ヌーディストビーチどちらにする?」と聞くので迷わずスーパーヌーディストビーチを選んでしまった!!後で聞いた話によると、「ヌーディストビーチ」はノーマルな人が集まり、「スーパーヌーディストビーチ」はアブノーマルな人が集まるらしい。いるわいるわ周りじゅうホモだらけなのである。どうやら日本人はかわいらしく見えるらしく、素っ裸の外人が微笑みながら手を振り「カモ〜ン」なんて言っている。2度とない貴重な体験であるがもう2度と体験したくないな、とも思う今日この頃である。
スーパーヌーディストビーチという名称は誤り。スーパーパラダイスビーチです。名称ぐらいは正しく書いてほしいものですね。見方によっては「周りじゅうホモだらけ」という表現にもなるのだろうけれど、たくさん、男女のカップルもいたでしょ。普通の男女のカップルも、ゲイのカップルも、それが隣同士で普通にビーチライフを楽しむ。そういう共生のよさがわからないのかなあ。「カモ〜ン」というのは、あなたを、あなたの了解なしに犯すのではないんですよ。相手の男性を好きにならなければ、別に、どうということはないビーチです。偏見もいいところ。
ちきしょー!スーパーパラダイスビーチとかいって、ホモのヌーディストビーチで気持ち悪いだけじゃんかよー。右を来ても左を見ても、男がフルチンで寝ころんでた。女の影はほとんどなかった。いてもあってもせいぜいトップレス。
スーパーパラダイスビーチには普通の男女カップルもたくさんいましたよね。彼ら、彼女らが、気持ち悪がっていましたか?ゲイカップルの隣に男女カップルがいる、というような共生の雰囲気を「すてきだな」とは思いませんでしたか。それに「女の影はほとんどなかった。いてもあってもせいぜいトップレス」ということはないと思いますよ。全裸の女性もいたと思うけどなあ。いったいなにを期待しているのか。
スーパーパラダイスには、ゲイと思しき人はいましたけど(ゲイ好きのわりにその辺の見極めが甘い)、そんな、しごきあったり咥えたりはしていないし(ま、それが普通です・・・)、期待していたほどではなかったですねー・・・って、何期待してんだか(笑)。
「しごきあったり咥えたりはしていないし」・・・・当たり前。普通の男女カップルが、衆人注視のもとで咥えたりしていますか。ゲイの人たちも、2人の楽しみは、それなりの場所でやるものです。ゲイの人たちが、いかにも「どこでも変なことをしている」というイメージは、それこそ偏見ですよ。
ミコノス島は、ヨーロッパではホモセクシャルの人達が集まる場所として有名です。一人旅される方は男性も女性も、ナンパにご注意下さい。
ホモセクシュアルが集まるから「ナンパにご注意」とも読めるのだけど、ナンパは、イタリアやギリシアのようなラテン系の国では、それがひとつの文化みたいになっているでしょ。ホモセクシュアルの人が集まっているわけでもないイタリアでも、かなりナンパされたけど。別に、ミコノス島だからそうなるというわけではないはず。