No.25 岐阜の集まりで感じたこと
岐阜性教協主催の集まりで、お話ししてきました
2001年、6月17日。数ヶ月前、岐阜の性教協(人間と性 教育研究協議会)から、「私はトランスジェンダー」というテーマで話してくれないかとの打診があった。もちろん快諾し、お話ししてきたのがこの日だったのだ。
大学の学園祭、授業のゲストスピーカー、市民サークル、学校保健研究会、多摩の性教協など、これまでも、何回かお話しする機会はあった。でも、東京を大きく離れてお話しする機会を得たのは今回が初めてだ。
岐阜というところには、今まで足を踏み入れたことがなかった。新幹線で岐阜羽島駅を通り過ごすだけでしかなかったので、はじめての地にいくのは、なんとなくワクワクする。
梅雨も本格的になっていき、数日来降り続いていた雨だったのだが、17日は、梅雨の中休みというのか晴れた1日であった。
早朝からメイクをして、今日、着ていく服は何にしようかと思い悩む。いつものことなのだが、このコーディネイトはどうかとか、それとも、こちらの方がいいかなとか、数枚の服を着たり脱いだりすることもある。この日は、ちょっと爽やかな感じのライトグリーンのサマーセーターにしてみた。ライトグリーンは、私のちょっとお気に入りの色だ。
9時20分ごろの新幹線に乗り込む。車内販売のコーヒーを注文し、薫りを楽しみながら、数日来考えてきた講演内容を、もう一度、頭の中で整理する。
以前、講演したときに聞いていた方と同じ人はいないはずだが、それでも、全く同じ内容というわけにはいかない。私なりの視点や考え方も、いくらかずつではあるにせよ発展もしているはずだ。少しでも新しい視点からお話しできる方がいい。お話しする要旨を整理し、必要な部分については、付箋をつけておいた書籍の該当箇所を読む。こうして、新幹線車内であれこれと思いめぐらしていたら、名古屋の街並みが車窓にはいってきた。
岐阜駅には、名古屋からは、快速電車で20分弱でいける。20分弱というと、東京のJR線でいえば、東京−中野間ぐらいの所要時間なのだが、名古屋−岐阜間の電車は、かなりのスピードで走るので、距離はけっこうあるのだと思う。
岐阜では、性教協の方が迎えにきていて、その方と昼食をとり、車で会場の日光コミュニティセンターへと向かった。
岐阜の地方紙に、今回の私の講演のことが載っていたことや、性教協の方のチラシ入れの宣伝があったこともあり、会場は、ほとんど満席の状態になった。うれしいことである。私の話を聞くために、これほどの方が来てくださったとは、身が引き締まる思いだ。私の話を聞くというよりは、トランスジェンダーとはどういう人?という動機で来られた方もいたとも思う。地方であれば、テレビでニューハーフを見ることはあっても、現物の「女性の格好をした男の人」を見ることはないのかもしれない。それでもいい。十分だ。私を見て、話を聞いてくれて、こんな人もいるんだとの理解が生まれてくれば、それは大きな一歩になると思っている。
私も、けっこうノッて話し込んでしまい、2時間を超える時間を講演時間に使ってしまった。私の講演だけで長時間になってしまったせいか、質問時間があまりとれなかったのは残念だった。時間配分をミスったかもしれない。今後の反省にしたい。
「今日、留美子さんの話を聞き 元気が出た人はいっぱいいると思います」とのインターネットメールをいただいた。性に関わるいろいろな悩みを持たれている方が、もし、私の話を聞くことで「元気が出た」というのであれば、話し手として、これほど講師冥利につきることはないと思っている。
岐阜に出かけてみてよかった、そして、いい思い出をつくらせていただき、岐阜のみなさまありがとう・・・自宅にもどった今、感謝の気持ちで一杯になっている。